<野菜苗の選び方と植え方>
4~5月になると夏野菜の苗が店頭に並び、ゴールデンウイーク頃にはどの畑でも植え付けが盛んに行われます。また、前号で説明した自家製の苗も育ち、植え頃を迎えます。
苗から野菜つくりをすると、A:畑を有効に利用できる、B:集中管理で気象の変化・病害虫から守り易い、C:よい苗を選んで植えられ、種から育てるより早く収穫できる、D:株数を自由に選ぶことができる、などの利点があります。また、“ベランダ菜園”にも好適です。
1.果菜類の苗
この時期は、夏に向かって育てるトマト、ナス、キュウリ、ピーマン、カボチャなどの果菜類の苗が多数出回ります。これらの苗は、プロが2~3月頃に温室内に種まきして育てたもので、好みのものを必要な本数だけ選ぶことができます。なお連作障害を避ける必要がある場合は、少し高価になりますが、“接木苗”を買い求めるのが得策です。
2.葉菜類の苗
果菜類に比べて種類は少ないのですが、キャベツ、レタス、パセリなどの葉菜類の 苗も売られています。また、3月ごろトンネル内にまいた自家製の苗も植え頃になります。
3.苗の選び方
販売されている苗を選ぶときは、通常次の点に配慮します。
・茎が太くがっちりしている、
・葉が大きく厚い、
・節間つまって短い、
・葉の色がよく生き生きとしている、
・虫食い葉や枯葉がない、
などを注意深く観察するとよいでしょう。
また、葉菜類の苗は本葉が3~5枚位になった元気のよいものを選びましょう
4.苗の植え方
・植えつける場所には、1~2週間前に元肥として堆肥を施す、
・植える前に苗や土壌にたっぷりと水を与える、
・植え付け時期が適した苗は、なるべく早く植える(風のない曇りの夕方などがよい)、
・まだ植え付けに早い苗の場合は、暖かい所で育ててから植える、
・極端に浅く植えたり、深く植えたりしない(畝の高さと根鉢の高さが等しくなるくらい)、
・苗の周りの土は、あまり強く押し付けない、
・植え終わったら、寒冷紗や防風ネットをかけると良く、果菜類には仮支柱を立てる。