「イチゴ」について
イチゴは「バラ科」の多年草植物ですが、果物か野菜かよく話題になります。イチゴの実は果物店で売られていることが多いですが、毎年秋に親株からの伸びたランナー(子株)を、本植えして育て、春に花をつけ、実を収穫するという1年のサイクルで育てることから、農園や菜園ではシーズンの野菜のひとつとして扱われています。ホームセンターの野菜苗売り場でも、春頃からポットに植えられた苗を見かけます。
現在のイチゴの最需要期は、クリスマスからお正月が中心になっているため、プロ農家はこの時期に合わせた生産体制をとっています。秋頃に子株を一旦寒さに当て(冷蔵庫に一定期間を置くなど。)、これを晩秋から冬にかけ、暖かい温室で促成栽培し、需要期に間に合わせるようにしてます。“イチゴ狩り”も、同様に促成栽培して春先からのシーズンに合わせて育てています。
ところが、私たちが育てる“露地栽培”では、一般地で、夏から秋にかけて育成した子株を、11月に定植して越年させ(小コラム「農事便りVOL.7」の写真参照)、5月~6月に収穫するのが「旬」となります。
写真は、ゴールデンウィーク後に撮ったもので、白い可憐な花が満開となってます。(写真A、B)今年は天候の加減で、少し収穫が遅れてますが、青い実が徐々に赤くなり熟した頃(写真C)に次々と収穫します。(この頃は、鳥に食べられないように、防鳥ネットをします。)