<夏の果菜の育て方>
ゴールデンウイークも過ぎ、どの畑でもナスやトマトなどの夏野菜の苗を植えて夏の収穫を期待されていることと思います。
この頃の野菜苗は多種類に及びますが、多くの方が育てているナス、トマト、キュウリを例に特に気をつけることをあげてみました。
1.支柱を立てて、苗を支える
植えた直後は、仮支柱でもこれから苗が育ち実も大きくなるため、茎を安定させ、実の重さを支える必要があり、本格的な支柱が必要となります。茎を支柱で支えるときには、長さ25cm位の紐でまず茎を軽くしばった上で残りの紐を支柱にしっかり結ぶと良いでしょう。
・トマト・キュウリ
この2つの野菜は、かなり大きく育つので長さ2mを超える支柱を用意し、2本を一対としてこれを合掌作りの要領で立てます。したがって苗は2本を一単位とし相向いに植えると都合が良いです。
・ナス
ナスはトマト・キュウリに比べて背が低いのですが、多くの果実を支える支柱がどうしても必要です。1本の支柱で真っ直ぐに立てても良いですが、最近は支柱2本をX字状に交差させて立てることも行われています。
2.わき芽をかいて茎を整える
この3種類の苗は、初夏を迎えグングンと育っていきますが、そのままにすると、わき芽が伸びて込み合ってしまいます。したがって次の要領で、わき芽をかきます。
・トマト・キュウリ
伸びてくる茎の葉の付け根に伸びてくるわき芽は、すべてかきとり1本の茎を真っ直ぐに伸ばしていきます。わき芽は、指でつまんで横方向に折り曲げるようにします。ハサミ等を使うと細菌が作物にうつることがあるからです。
・ナス
ナスの場合は、「一番花」の下側にある葉の付け根に出てくるわき芽はすべて指でかきとります。そして「一番花」の咲いた上方の茎を2又は3本に仕立てて育てます。そしてこの茎を支柱で支えるようにします。
3.追肥を施す
その後作物の茎や実が育つに従い、3週間位毎に化成肥料の追肥をします。この頃になると、根も張って伸びてくるので、株元ではなく葉の先端直下あたりに施します。マルチングフィルムを被せている場合には、一度フィルム剥いでから行なうようにすると良いでしょう。
4.消毒について
折角の家庭菜園ですから、極力農薬の使用は控えたいのですが、梅雨を迎えて病気や害虫が発生しますので、最小限の消毒はやむをえないところです。しかしできるだけ早い時期に見つけて施すことが肝心で、また収穫直前の消毒は避け、風の弱い日を選んで農薬の注意書従って行なってください。